19世紀後半にパリ国立高等音楽・舞踊学校でクラリネットを学んだアンリ・シェリー・セルメールとアレクサンドル・セルメール兄弟によって創業されたセルマー。学生当時はプロの演奏者含め楽器または付随する製品のメンテナンスは全て自らの手で行うため、熟練した技術が必要だった。後にアンリはリード・マウスピースの製造を始め、パリに修理店を開き、間もなくクラリネットの製造も行った。現在は、かつてアメリカに存在したセルマー・カンパニー・セルマーUSAは終了し、セルマー・インダストリーズが母体となったスタインウェイ・ミュージカル・インスツルメンツ。インディアナ州エルクハート市に工場を持っている。今では、クラリネットはもちろんサクソフォーン、フルート、オーボエなどの木管楽器及びアクセサリーの製造・販売を行っており、現在でも日本・海外で根強い人気がある。アメリカの工場で製造されていたアメリカン・セルマーは基本設計や部品は同じであるが、その組み立てや塗装等にヨーロッパとは異なる為、他と一線を画しており今では高値で取引されている。
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